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 Mobara Baptist Church

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「イエス・キリスト系図」

2020年2月2日 藤本政嘉

 マタイによる福音書 1章1-17節 (新約1ページ)

 マタイによる福音書は、ユダヤ人に対してイエスはキリストであることを宣べ伝えるために書かれた福音書である。ユダヤ人は非常に系図を重んじる民であった。またユダヤには、キリストはダビデの子孫から生まれるという預言があった。イエスが神の子であることを示すためには、その由緒を示さなければ、ユダヤ人はイエスをキリストと信じることが出来ない。そこでマタイは最初にイエスがダビデの子孫であることを証明したのである。それは単にダビデの子孫であるだけでなく、イスラエルの始祖と言われるアブラハムにまで通じる流れを持ったかたであることを、系図をもって証明したのだ。
 ところが、この系図の中には四人の女性の名前があげられている。第一は、不倫をしたタマル、次は遊女であったラハブ、そして貞淑な女性であったが、異邦人であるルツ。最後は、夫の留守中に姦淫の罪を犯したウリヤの妻バト・シェバ。それぞれに問題を持った女であった。聖書では、パンの奇跡のところでも、女と子供を除いて五千人と書いてあるように「女・子供」は数の中に入れられなかった。その数の中に入らぬ者のうちの、しかも不倫の女、異邦人の女などが、聖なるアブラハム、ダビデそしてイエス・キリストの系図に中に入れられているということは普通では考えられないことである。しかし、そこに、そこにこそ福音があるのだ。イエス・キリストによって罪ある者も、数に入れられない者も、すべてイエス・キリストの系図の中に入れられるようになったという福音が、ここで語られている。


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牧師 塩山宗満