2007年3月18日 塩山宗満
ローマの信徒への手紙 4章13-25節
今日お話の中心は「アブラハムが義と認められたということが私たちにもかかわりを持っている」ということです。この言葉はパウロがローマの教会の人たちに語っているのですが、同時に、その時から今日までの間2000年にわたって語りつづけられ、今の私たちにも語りかけられています。アブラハムが受け取ったのは約束でしたが、新約聖書の時代に生きる私たちは神様からイエス・キリストを送っていただいています。イエス様の福音を私たちが聞く時に、イエス様の十字架を見上げるときに、私たちは自分が罪人であって、その私たちの罪のためにイエス・キリストが死んでいかれたのを思い起こすのです。そして、イエス様が復活されたことを思い起こすときに、私たちは罪を赦され、正しいものとされ、新しい命に生きることを赦されていることに気がつくのです。
ローマの信徒への手紙を10週にわたって読んできました。使徒パウロがローマの教会に語りかけたかったことの一つ、「人は行いではなく、信仰によって救われる」ということがここ4章までの中心でした。キリスト教の歴史の様々なところで、このローマの信徒への手紙が重要な役割を果たしてきました。宗教改革を進めていったルターも、スイスで働いたカルヴァンも、第二次世界大戦中のドイツでナチスに抵抗をしていったドイツ告白教会の中心的な働きをしたカール・バルトもこの手紙によって、自らの信仰の根拠を得ていきました。皆さんもこの手紙を読み通してここから力を得ていってください。