2009年3月22日 塩山宗満
マタイによる福音書 4章1-11節
イエス様への悪魔からの第一の誘惑は食べ物のことでした。「神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ。(3節)」 私たち人間は食べ物がなくては生きていけません。イエス様だって人として生まれてこられたので同じです。
私たちにとってパンのことは大きな問題です。若い人たちはこれから社会に出ていって、どのように収入を得て暮らしていくかは、自分の生涯の目的と合わせて考えなければならない大切なことです。若い人たちだけでなく、中堅の人たちでもこの不況の中で職を失っている人がたくさんいます。また、年を取ってからどのように生活を保っていくかも知恵を絞って考えていかなければなりません。その中で、主の祈りの、「私たちに必要な糧を今日与えてください」と祈ってよいと主が教えてくださったことは私たちの心配を軽くしてくれます。
イエス様はまず、ご自分の飢えと闘い、その上で、これから宣教活動をするのにどのようにこの誘惑に応えていったら良いかも考えなければなりませんでした。イエス様の答えは、「『人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる』と書いてある。」というものでした。イエス様ですから、パンを作り出すことはおできになったでしょう。けれどもここでは人が生きていくためには身体の飢えに応える以上に、魂の飢えを満たす必要があるのだということをはっきりさせられたのです。悪魔は、「生活必需品をまず整えなさい」と言ったのですが、イエス様は「いや、私の生きる根拠は神にある」と答えられたのです。引越しをした若い人はまず自分の行く教会を探しておきましょう。