2009年4月12日 塩山宗満
マタイによる福音書 28章1-10節
「おはよう」。これが復活されたイエス様が最初にこの女性たちに掛けられた言葉です。この言葉はもとは、「喜ぶ」という意味の動詞が変化したもので、命令法という表現が使われていますから、あなたがたは喜びなさい、という表現から挨拶の言葉になってきているようです。いろんな訳がありますが、口語訳では「平安あれ」、ヘブライ語のシャロームの意味です。文語訳では「安かれ」、そのほか、ごきげんよう、とも訳されています。場面の設定が朝なのでこの新共同訳では「おはよう」と言う挨拶の言葉になっているのでしょう。私たちがイエス様にお会いするときはこのような普通の挨拶の言葉が掛けられるのです。
私たちも時として苦しみの真っ只中に置かれることがあります。でも、私たちが苦しむときに、もう既にイエス様が十字架上で苦しんでくださっていることを思い起こしてください。苦しみや悲しみの中にある人々のためにこそ、イエス様はよみがえられたのです。
また、私たち、主を信じている者にはそのような苦しんでいる人たち、悲しんでいる人たちのところへ出かけていって、その苦しみや悲しみをともに分かち合い、み言葉を分かち合い、イエス様のよみがえりを憶え、共に歩む働きが託されているのではないでしょうか。私たちも、主イエスの「おはよう」とか、「ごきげんよう」と言った呼びかけに応えて、喜び勇んで、うれしくて、こうして礼拝に集まり、共に祈り、賛美歌を歌い、み言葉を聞きつづけています。今日は、その主イエスの復活を覚える喜びの復活祭礼拝です。ご一緒にお祝いをしましょう。