2010年4月18日 塩山宗満
創世記 6章5-22節
6章5-7節を読むと、「地上に人の悪が増し」と記されています。神と人間との間の緊張関係の中に、ノアが登場します。ノアはその時代の多くの人たちが神なんか知らない、という生き方をしている中で、神の声に従い、神が求められる生き方をしていました。すべての地上の生き物を滅ぼしてしまおうと決心された神は、ノアを見て心を変え、ノアとその家族、それに一部の生き物たちを残そうとされます。そして、ノアに大きな箱舟を作るように命令されます。
ノアがしなければならなかったのはこの神の言葉に従って箱舟を建て、そしてそれに動物たちも含め、乗り込むことでした。普通に暮らしている人たちから見れば普通ではない生き方をしていたノアの一家は物笑いの種になっていたでしょう。でも、ノアは信仰を持って神の前に正しく歩む人でした。
今の時代も、やはりおかしいと言わざるを得ません。へその緒がついた赤ちゃんを川に投げ込んだり、子どもたちを虐待したりしてしまう親たち、そのようなニュースが流されるたびに、慄然とします。そしてあの時代とのこの時代とを比べて、神の目から見ればまったく変わりない「地上に人の悪が増し」ているように思われるのです。それは、やはり一人一人がなぜこの世に命を受けて生かされているかを神とのかかわりの中でしっかり見つめていかないからなのです。ノアの時代の箱舟は今の時代の教会だ、と言われることがあります。私たちはノアのように従順に神に従って生きることが求められています。そして、イエス様のことを回りの人たちに伝える働きを少しずつでも良いので、行っていきましょう。