2010年8月15日 塩山宗満
使徒言行録 9章19b-31節
サウロが自分のこれまでの生き方をすっかり変えさせられたのは復活されたイエス・キリストとの出会いなのですが、このときのイエスとは、客観的に見てどんな存在だったのでしょうか。それは十字架に掛けられて死んでいった一人の死刑囚に過ぎないのです。でも、この社会的に見れば小さな出来事が特別なことだったことをサウロは甦りの主に出会って知らされたのです。それはサウロの心の中に知らされた個人的な出来事だったのですが、それを彼は神がキリストを通して、人間の歴史の中に入ってこられた、という決定的な出来事であると理解して、このあと、繰り返し「この人こそ神の子である」と手紙で書き記していくと同時に、あらゆるところでそのことを語りつづけました。
サウロは主イエスに出会ってからすぐに宣教をはじめました。これは彼にそれなりの神学的背景があったので出来たことでしょう。でも、主イエスに出会って方向転換をした私たちにもできることがあるのではないでしょうか。誰でもできることの一つは共に礼拝をすることです。そして、時間を作って日々聖書を読み、祈るときを持つこと。このようにみ言葉に親しむことが皆さんが神のために働く第一歩です。その他は与えられた賜物によって、一人一人中身は違うでしょう。教会は生まれたときから聖霊によって広がりを持つように定められましたから、私たちもそれぞれに与えられた働きがなんであるかを見極めて、機会を見つけて神のために働きましょう。どのような働きも、神は喜んでくださいます。
(引用聖句 ガラテヤ1:15-17、2:16、コリント一15:3-8、11:23-26)