2011年7月3日 塩山宗満
使徒言行録 12章1-17節
この使徒言行録に一貫して流れている、著者ルカが書きたかったことは、キリスト教の教えが世界中に広がっていくのは強い聖霊の働きのもとに、それを実際に運んでいく、神に選ばれたキリスト者たちで、教会に加わっている一人一人が、有力な人も、名前が何も出てこない普通の人も、熱心な祈りを通してそのことが進められていくのだ、と言うことなのです。今日の場面では、ペトロが捕らえられて、教会は一見何もできないように見えたときでも、祈ることはできました。祈ることだけしかできなかったのかもしれません。そして神はその祈りに答えて下さったのです。
私たちの教会はこの使徒言行録にあるような、ルカが願っていたような働きに加わっているでしょうか。私の答えは、YES! ちょっと見たところは地方の力もなさそうな小さな教会ですが、それでも神が用いようとしておられることは確かです。
バプテスマ準備中の人が二人います。私はこのところ毎週この二人にお会いして、お話を聞きながら、神がそれぞれに語りかけて下さっているのを感じます。教会の皆さん同士で、支え合い、祈りあっています。訪ねていって、安否を確かめています。一言を書き添えた教会の印刷物が届いています。そういう小さな働きが大きな問題を抱えたときに解決のきっかけになってくれるのです。私たちの群れの中には大きな問題を抱えている人がたくさんいます。ペトロが捕らえられたときのように、一人一人にとっては大問題です。けれども、祈っていく内にその問題の解決の糸口が見えてくるのではないでしょうか。