2019年7月14日 塩山宗満
ルカによる福音書 6章27-36節 (新約 113ページ)
「しかし、わたしの言葉を聞いているあなたがたに言っておく。敵を愛し、あなたがたを憎む者に親切にしなさい。28 悪口を言う者に祝福を祈り、あなたがたを侮辱する者のために祈りなさい。(6:27-28)」
愛する、という言葉は、「くじくことができない愛、打ち壊すことができない善意」を言っています。人がこの愛をもって接することはその人がどんなことをしても、その相手に対して心に憎しみを持たず、善意をもって接し、その人のためになることだけをしようとすることを意味します。人が自然に愛するという愛ではなく、意志を持って愛することを言っています。「敵を愛し、あなたがたを憎む者に親切にしなさい。」という主の言葉は、この愛が人間関係の基礎であることを語っておられるのです。
主イエスはここで、他の人が自分にすることを黙って受け止めるだけでなく、その人たちのために積極的に親切にし、祈りなさい、と命じておられます。イエス様に従う者は、互いに仕返しをしたり、自分を苦しめている相手のやりかたを自分もしたりしてはならない、という原則を言っておられるのです。そのうえで、憎むこと、侮辱すること、悪口を言うこと、たたくこと、盗むこと、奪うこと等の間違ったことをしてはならない、と具体的に語っておられます。このような行いは神に従う者にとっては縁のない行いなのです。イエス様に従う者は周りの人たちからこのような仕打ちをされる被害者かもしれませんが、それに対しても仕返しをするのではなく、愛や赦しによって受け止めるべき事なのだ、と言われます。そのように生きたいものです。