2013年3月17日 塩山宗満
ルカによる福音書 22章54-62節 (新約 156ページ)
イエス様がペトロに苦しみが近づいていることを話された時、ペトロはたとえば大祭司の前で証言をするとか、大きなことを考え、そんな時が来たらがんばるぞ、と覚悟をしていたのではないでしょうか。けれどもこの女性からのような何気ない一言で自分の弱さが暴露されるとは思ってもみなかったでしょう。そして、イエス様のまなざし。イエス様のこのときの思いはどんなだったでしょう。はっきりしていることは、イエス様はペトロを赦して、愛を持って見つめられたと言うことでしょう。
これに対して、ペトロは激しく泣くことしかできませんでした。いわゆる男泣きに泣いたのでしょう。そして泣いて、泣いて泣くことによって、ペトロが依然としてイエス様の弟子であり、悔い改めていることを示しています。そして、この出来事をペトロは一生忘れることができませんでした。
私たちも取り返しのつかない失敗をしてしまって、失望落胆して、どうにも身動きができなくなってしまった、という経験があるかもしれません。そんなときは、激しく泣きましょう。そして泣いた後で、イエス様の言葉、「しかし、わたしはあなたのために、信仰が無くならないように祈った。だから、あなたは立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい。」との語りかけを思い出しましょう。どうかここにおられる、イエス様を救い主と信じている兄弟姉妹たち、イエス様のこのみ言葉をかみしめて、ご自分の周りにいて苦しみや痛みのうちにある兄弟姉妹たちのことを思って下さい。そして、ご一緒にその人たちを力づける働きに加わっていこうではありませんか。