2013年8月11日 塩山宗満
使徒言行録 27章1-20節 (新約 267ページ)
終戦、いや敗戦から68年が経ちました。その間、日本人は直接戦争で死者を出すことはありませんでした。それは、明らかに平和憲法が守ってきたのだと思います。今、いろいろ憲法について議論が行われていますが、少なくとも、戦争放棄の9条とか、19条から22条に述べられている基本的人権、信教の自由を守る条項とかを変えてほしくはありません。信教の自由、思想の自由などは初代のバプテストが戦いとってきたものなのです。
ローマに向かって船出した使徒パウロの一行は、一時は落ち着くかと思われた暴風がやまず、人々は積み荷を捨て、船具も投げ捨てて身軽になるように工夫したのですが、「ついに助かる望みは全く消えうせようとしていた。(27:20)」のです。
そこへ、パウロが「元気を出しなさい」と励まします。なぜそんなことが言えるのか、それはパウロのローマへの旅は神の意志に従ってなされたものだから、それが達成されないはずはない、とパウロも、これを書いているルカも確信しているからなのです。
パウロが持つことができた平安は、主イエスを救い主と信じて歩むところから始まっています。先ほど、一人の若者の信仰告白がありました。彼は御言葉のすばらしさに気がつき、そして、イエス様はすごい、と感じ、イエス様を救い主と信じます、と宣言します。そして、これからもずっと信じ続け、イエス様に従って歩むことを約束します、と述べています。どうぞ皆さん、この若者のこれからの歩みのためにお祈り下さい。また私たちも何をイエス様のためにできるか、また平和を守るために何ができるかを考えながらこの夏を過ごしてまいりましょう。