2014年9月7日 塩山宗満
創世記 31章1-13節 (旧約 51ページ)
アブラハムに告げられイサクに語られ、そしてヤコブにも伝えられた神の約束はずいぶん時が経ってから11人の息子という形になってきました。ヤコブがカナン地方に帰ってからも、神の約束はすぐには成就しませんでした。カナンに戻ってから生まれたベニヤミンも含めて、12人の息子たちが、後のイスラエルの12部族の基となります。ヨシュアがカナン地方を攻め取っていったとき、この12人の子孫たちが、イスラエルの12部族として、その領地を分け与えられ、神がアブラハムに、イサクに、そしてヤコブに約束された土地が与えられていくのです。
ヤコブは品行方正な、立派な人間ではありませんでした。故郷にいるときに兄エサウをだまして長子の権を奪ったり、父イサクをだまして祝福を横取りしたりしていました。伯父のところで暮らして、そこで妻たちを娶り、豊かになっていき、こどもたちもたくさん与えられました。そして、今自分たちが出てきた、神の約束の地へ帰って行くのです。この間、ずっと神のお守りがヤコブの上にあり続けました。決して立派ではないヤコブを神はこのうえなく愛し、ヤコブに祝福を与えられました。神はこのように、ご自分が選んだ人を祝福されるのです。
わたしたちはどのようにして、神に出会ったのでしょう。何か素晴らしい働きをして、神がほめてくださって、そのご褒美として祝福をくださったのでしょうか。いえいえ、わたしたちも、自分が立派だからではなく神に一方的に選ばれて神の前に歩み出しているのです。これは恵みです。この恵みを大事にし、周りの人たちと分かち合いましょう。