2016年11月13日 塩山宗満
マルコによる福音書 10章13-16節 (新約 81ページ)
イエス様は「子供たちをわたしのところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである。(10:14)」と言って、弟子たちをたしなめられました。神の国はこのような者たち、すなわち乳飲み子や子どもたちのものだ、と言われるのです。でも、よく考えてみるとそんなにわかりやすいわけではありません。幼子は無邪気で、純真で、誰かに頼ってしか生きていくことができない、そういう人が神の国に入ることができるのだから、私たちも幼子のように無邪気に、純真にならなければなりません、と言ってしまいがちです。でも、私たちはもう無邪気や純真にはなれません。また、子どもたちは時にわがままを言うし、いじめっ子になるときだってあります。イエス様が言っておられるのはそういうことではなく、幼子や乳飲み子、赤ちゃんは何も持っていないまま、イエス様の所に来るから神の国にふさわしいと言っておられるのです。
イエス様が招く人たちは神の国につらなるひとたちです。まず、神の側から神の愛によって私たちを御許に招いてくださるのです。今日も神がわたしたちを招いてくださっているので、この礼拝に出席しています。私たちの行いに基づいているのではなく、イエス様の愛に基づいて私たちは招かれています。イエス様はここで子どもたちに難しい説教はしていませんが手を置いて祝福されました。その祝福が子供たちを包み込んで、支え、育てていくのです。
何も持っていない子どもたちのように、私たちもこのみ言葉を覚えながら、御心が行われますようにと祈りながら、毎日の歩みを進めて参りましょう。