2023年12月10日 塩山宗満
イザヤ書 9章1-6節
「ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。権威が彼の肩にある。その名は、「驚くべき指導者、力ある神、永遠の父、平和の君」と唱えられる。(9:5)」ひとりのみどりごが神から与えられた権威を持ち、知恵と人々を支配する能力を持ち、力を持ち、永遠に愛を持って人々を統治し、平和をもたらす王である、とイザヤは語ります。でも、イザヤが預言したような自由と平和なユダ王国は実現しませんでした。
キリスト教会はこのイザヤの預言を700年後のイエス・キリストについての預言だと理解し、主イエスのご降誕によって実現したのだ、と信じました。
ただ、主イエスが誕生され、平和がもたらされるはずだったこの地上に未だに争いが絶えません。イザヤが預言したのもここパレスチナ、主イエスが生まれ、育ち、宣教をされ、人々に慰めを与え、祝福されたのもこのパレスチナです。また、主イエスが十字架につけられ、死んで葬られ、そしてよみがえられたのもこのパレスチナです。そのパレスチナで今、人々は飢えており、子ども達や民間人も含め多くの人々が殺され、けがをし、逃げまどいながら苦しんでいます。わたしたちはキリストが今もこうして血を流している人たちと共におられることを知り、その現実を見、主よ来てください、と祈るのです。
クリスマスはそのように、神が暗いわたしたちの場所を照らす光を送ってくださった、その時なのです。「ひとりのみどりごがわたしたちのためにうまれた」ことが「大きな喜び」なのです。この、みどりご、主イエスを救い主と信じて生きていきましょう。