2024年11月17日 塩山宗満
創世記 8章1-22節
洪水は終わりました。神がこの洪水を起こそうと思われたのは「神は地上に人を造ったことを後悔し、心を痛められた。(6:6)」からなのですが、そのことは解決したのでしょうか。
神がご自分の心に言った言葉が記されています。痛められた自分の心に言い聞かせておられるのです。「人に対して大地を呪うことは二度とすまい。人が心に思うことは、幼いときから悪いのだ。(8:21)」ここを読むと、人の側は変わっていないことがわかります。どれだけ洪水が恐ろしくても、人の思いは悪いままで、変わっていないのです。神のみ心にそって歩こうという思いを持たないのが人間なのです。一方で、神のほうが変わってくださって、そのような悪い思いを持ったままの人間であっても、受け入れ、共に歩み、忍耐をし、この人間を支えよう、救おうと決心をしておられるのです。神はご自分が作ったもの、この自然や人間がたとえ従順でなくても、間違った道を歩んでいてもその被造物に関わろうと決心をされたのです。
このノアの物語は虹が神と被造物、造られたもの、すなわち私たち人間との間の契約のしるしであって、神は人間に対し深い憐れみと赦しと愛をもってかかわる、と宣言をしておられるのです。そのことは主イエスのご生涯を通してさらにはっきりとしてきました。その赦しと愛を私たちが知って、受け入れるだけでよいということを聖書は一貫して語っています。私たちキリスト者もそのことを改めて確かめ、まだクリスチャンになっていない方たちも、神の愛と赦しをこのノアの物語から読み取って、主イエスを救い主と信じるものとなっていくように心から願います。