2012年5月13日 塩山宗満
マタイによる福音書 13章44-52節 (新約 26ページ)
「あなたがたは、これらのことがみな分かったか。」弟子たちは、「分かりました」と言った。そこで、イエスは言われた。「だから、天の国のことを学んだ学者は皆、自分の倉から新しいものと古いものを取り出す一家の主人に似ている。(13:51-52)」イエス様に天の国のことをいろいろたとえで話をしたが、あなたたちはこれを理解できたか、と尋ねられ、弟子たちは「分かりました」と答えています。そこでイエス様は、これだけのことが分かればあなたたちは学者であって、倉から新しいものと古いものを取り出すのだといわれます。
確かに弟子たちはイエス様からのことばを聞いて天の国のことが少しは分かったのですが、その前に彼らは伝統的にシナゴグなどで聖書の語ることを学んできていました。その知識があった上で、イエス様の言葉による天の国のことが上乗せされたのです。わたしたちはキリスト者として生きていくうえで、これまでの人生の中で学んできたことをみんな忘れてしまわなければならないということではありません。この聖書は、皆さんそれぞれには与えられた賜物があり、それはそのまま持って、その上に神の国の知識を加えてこれからの人生の歩みを進めていけばよいのだ、と言っているのです。音楽の才能、絵画の才能、語学の才能、人と交わる力、そういうものを皆さんはそれぞれ与えられているので、それを十分に活用して、その力を発揮して神の国のために働いていくのです。皆さんの持っておられる賜物を生かして、いろんなことを始めていってこの会堂をもっともっと主を証ししていく場にしていけたらいいなと思います。