2013年9月8日 塩山宗満
ルツ記 4章7-17節 (旧約 426ページ)
ヘブライ語の「ヘセド」、旧約聖書の中では、思いやり、真実、まごころなどと訳されている言葉はこのルツ記が語っている中心点の一つです。ルツ記の中で3度使われています(1:8、2:20、3:10)。ルツ記には「神はこう言われた」という神の言葉自体は出てきません。でも、神のみ心があって、神の愛に支えられて初めてこのような真心などが形になっていくのです。人が孤独や絶望に陥っているとき、悲しみのうちにあるとき、また本当におなかを空かせている時にその人たちに対して目を離さずに、じっと見つめつづけて、支えつづけることによって慰めや癒しが与えられる、そのような群れを作り上げていくことがヘセド、いつくしみなのだ、ということもこのルツ記で言っていることなのです。
これはまさに教会のあるべき姿の一つではないでしょうか。イエス様の愛に出会った一人一人がこのヘセド、親切、真心、思いやり、いつくしみ、を普通の人たちよりちょっとだけでも広げた形で行っていく、そういう群れが教会の姿かなと思うのです。そして、不完全ではありますが、茂原教会もそれを目指して歩みを進めているのです。私たち、茂原教会の信仰告白の一つに、『私たちは教会の使命を「礼拝」、「伝道」、「牧会」、「奉仕」と確認します』という項目があります。そのうちの牧会、奉仕がそれに相当するでしょう。これは一方通行ではありません。お互いに牧会をしあいながら、この群れの中で生きていきましょう。