2013年9月22日 塩山宗満
エステル記 4章1-17節 (旧約 767ページ)
「この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか。(4:14)」エルサレムからバビロンへ連れて行かれた捕囚のユダヤ人の一人であるエステルが、このペルシアのスサの町でどういう訳かペルシア王クセルクセスの王妃に選ばれるという何とも不思議な出来事が起きました。このことは、実は神がこのような民族の危機に備え、ご計画を立ててエステルを王宮に送り込んでおられたのだ、とモルデカイは語ります。
エステル記は神、主、礼拝、祈りと言うことばが出てこない書なのですが、いくつかのことを教えてくれます。一つは、危機に面した時に、祈ってそれを乗り越えていくことができる、と言うことです。困難に直面しても、神がきっとそこから連れ出して下さるという信仰です。そしてそのためには、神が事前にいろいろなことを準備していてくださることもここから読み取ることができます。
もう一つは、記念と言うこと。この書は毎年3月頃に祝われるプリムの祭りというユダヤ人の「記念」すべき日について記しています。この祭りはユダヤ人の中から失せてはならないものである、と記して、この書を終わらせています。私たちキリスト者にとって、もっとも記念すべきことは何でしょう。それは、主イエスの十字架と復活のことです。私たちはくり返し十字架と復活によって果たされた、主イエスの救いのみ業を憶えて、聖書を読み、礼拝をし、主の晩餐式を記念として行っていくのです。ご一緒に礼拝に出席し続け、主の晩餐式に加わり、聖書を読み続けましょう。