2014年5月4日 塩山宗満
ヨハネによる福音書 21章1-14節
一度は終わらせた福音書に、どうしても追加して書いておきたかったことは何だったのでしょうか。わたしにとってとても印象的だったのは、主イエスが言われたとおりに網を入れたら、あふれるほどの、153匹もの大きな魚が捕れた、と言うところです。153匹という数については古代からいろいろな解釈や説明がありました。一番単純な説明は、海には153種類の魚がいて、漁をすると言うことはいつかは153種の魚が全部網に掛かるというものです。そしてその意味は、網を投げると言うことは世界中に伝道することで、いつの日にか、その全世界の人たちがすべてイエス・キリストのもとに集められるということの象徴だ、と言うのです。
また、この大きな魚153匹が網の中に集められても、網は破れなかった、と言うことは、網は教会を表していて、教会にはあらゆる国のあらゆる人々が入ることができ、その全部が入ったとしても、教会はその人たちを迎え入れるのに十分な大きさ、しなやかさを持っている、というのです。
わたしたちの教会も小さな群れですが、いろいろな人たちの集まりです。いろいろな職業の人たち、いろいろな年齢層の人たちが集まっています。いろいろな国の人たちもいます。そのように違いを持った人たちが教会に集まって、主の晩餐に預かり、主から慰めを戴き、共に主のために働くのです。
毎日の生活の中で、私たちは祈らなければならないことがたくさんあることに気づかされます。聖霊の助けを戴きながら祈りつつこの時を過ごしていきましょう。神の恵みがこの教会に、ここに集まっているみなさんに、そしてこの町にあふれるように注がれることを祈りましょう。