2014年12月21日 塩山宗満
ルカによる福音書 2章1-21節 (新約 102ページ)
著者ルカがここで伝えたかったことはいくつかあります。一つは生まれたこどもが「救い主」であることです。「今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。」と言っています。それから、「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適う人にあれ。(2:14)」と述べ、神は人々に平和をお与えになる、ということです。それも民全体に、全人類に与えられるものです。パキスタンで子どもたちが140人以上も殺されるという痛ましい事件が起こりました。イスラムの一部の狂信的なグループがこのようなことをしてしまうのに心が痛みます。地には平和があるように、と心から祈ります。もう一点は、このイエス様が生まれたというよい知らせが、羊飼いに伝えられたことです。ルカによる福音書はその特徴として、貧しいもの、体の不自由なもの、罪人だと言われていた人たち、それに女性に目をとめて取り上げています。その一つとして羊飼いがここで選ばれているのです。
そして、この貧しいもの、小さいものとは今の私たちも含まれているのです。私たちにも神が声をかけてくださり、「あなたがたのために救い主がお生まれになった。」ということを知らせてくださいました。イエス様は「民全体に」平和をもたらしてくださるのですから、その中に私たちだけでなくまだこの福音にふれていない人たちも含まれています。この「よい知らせ」をクリスマスのよい時に周りの人たちに伝えていきましょう。皆さん、クリスマス、おめでとうございます。