2015年8月30日 塩山宗満
ヨハネの手紙三 1-15節 (新約 449ページ)
この手紙が書かれた当時、いくつかの教会があった小アジア地方では巡回説教者を派遣して、地方の教会を支える、ということをしていたようです。彼らは土地の伝道者と一緒に、訪ねていった先の町々にいるキリストを知らない人たちに神の御名を伝え、その人たちの中に信仰を呼び起こす働きをしていました。ヨハネはガイオがこの巡回説教者たちを暖かく迎え入れ、その人たちが働きやすいように整えてくれたことを感謝し、喜んでいます。
この巡回説教者たちがまたガイオのところに送り出されていくだろうから、その人たちを支えて欲しいとヨハネは願ってこの手紙を書いています。ヨハネはこの人たちが苦しむことがないように、キリスト者たちが彼らに配慮するように命じているのです。そのことを通して、支える人たちもまた、真理の働きに加わっていると語ります。
ここを読むと、主イエスがガリラヤやユダヤの地で行った宣教の働きを思い出させます。イエス様とその弟子たちは、軽蔑され、語っても聞く人はおらず、ローマ人やユダヤ人たちの嘲りに会い、様々な迫害に遭ってきました。
このことは現代の宣教の働きも同じです。今の時代、まじめに生きようとすると笑われ、御言葉を伝えようとすると、それはいらない、と断わられ、何をのんきなことを言っているのかと嘲笑されるのです。でも、それはイエス様の時代も、ヨハネが手紙を書いた時代も、それから2000年の間もどの時代もずっと同じで、そして今も同じなのです。それでもキリスト教会は宣教をたゆまず続けてきました。わたしたちも主イエスに励まされて、宣教を続けていきます。