2016年5月1日 塩山宗満
マルコによる福音書 2章13-17節 (新約 64ページ)
律法学者たちが「なぜイエスという人は罪人たちと食事をするのか」と話しているのを聞いたイエス様は「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。(2:17)」と答えました。これは福音の本質を言い表した言葉です。「医者は病人のためにいるのであって、健康な人には必要がない。」と語っておられるのです。自分自身が完全であって、何もしてもらう必要がない人と思っているにはイエス様は、何もしてやれることはないのです。でも、自分が不完全であり、失敗者であり、足りないところが一杯だと気がついている人には、イエス様はどんなことでもする、と言っておられるのです。
わたしたちは丈夫な人でしょうか。正しい人でしょうか。体の健康に自信を持っている人はおられるかもしれません。人生の歩みを人に後ろ指を指されるようなことはしていない、と自信を持って生きてこられた方もおられるでしょう。でも、本当に健康なのでしょうか。わたしたちは本当に正しく生きているのでしょうか。わたしたちは心のどこかで痛みを抱え、苦しみを抱えて生きているのではないでしょうか。ですから、わたしたちにはイエス様が必要なのです。イエス様が医者となって、弁護者となって、わたしたちを見守り、支え、導いてくださるのですから、安心です。あなたにもイエス様のお支えが必要なのです。「わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」と言われたイエス様を信じて、従っていこうではありませんか。