2016年7月17日 田名網宏次
マルコによる福音書 6章30-44節
イエス様の噂は、その地域にあっという間広がり、多くの群集がイエス様を追いかけて集まって来ました。イエス様は大勢の群集を見て、「飼い主のいない羊のような有様を深く憐れみ、いろいろと教え始められた。」とあります。その数は、男だけで5000人だったとあります。時もだいぶたったので、弟子たちは群集を解散させてくださいとイエス様に言いますが、それに対して「あなたがたが彼らに食べ物を与えなさい。」とお答えになったのです。
「パンが幾つあるのか、見てきなさい。」とイエス様は言われました。弟子たちは確かめて来て、五つのパンと二匹の魚をイエス様に差し出します。イエス様は、賛美と祈りを唱え、パンを裂いて弟子たちに渡して配らせます。魚も同じように分配されました。「すべての人が食べて満腹し、なお12の籠いっぱいになった。」とあります。これが「パンの出来事」と言われるお話です。
飼い主のいない羊のような有様とは、どんなことでしょうか?造り主なる父なる神様を知らない人々のことです。イエス様が裂かれたパンとは、イエス様ご自身の肉体を十字架上でおささげくださった命のパンのことです。今弟子とされた私たちもその命のパンをイエス様から受け取り配る務めを託されているのではないでしょうか?