2017年12月10日 塩山宗満
イザヤ書 60章1-7節 (旧約 1159ページ)
「起きよ、光を放て。あなたを照らす光は昇り、主の栄光はあなたの上に輝く。(60:1)」失望と絶望の中にいた人々に対して、神からのメッセージははっきりしています。「立ち上がりなさい」です。続いて、「光を放て」と命令形の言葉によって勧められています。この言葉には喜びと希望が込められています。この言葉は自分から輝きなさい、というよりも、反射して光り輝く、という意味が強いでしょう。というのも、続いて、「あなたを照らす光は昇り、主の栄光はあなたの上に輝く。」と述べられていて、光を放つのは主なる神だからです。
けれども、この「あなたの上には主が輝き出で、主の栄光があなたの上に現れる。 (2b節)」という預言はすぐに成就したわけではありません。人々は神の愛に気がつかず、ずっと暗い顔で生き続けていました。そこで、神はまことの光となる救い主、メシアを世に送ることを決心され、ご自分の子どもとして主イエスをこの地上に誕生させられたのです。今日の聖書の言葉「起きよ、光を放て」と語られてから主イエスの誕生まで、500年以上が経っていました。今度こそこの光のもとである、主イエスがこられたのですから、私たちはその光に照らされて光を放つものとされていくことができるのです。
父なる神が私たち人間のためにこの世に送ってくださったこの救い主にお会いし、この方を信じ、この方に従っていけば私たちは闇から光へと歩みだすことができるのです。どうぞこの光であるイエス・キリストに気が付いて、その光を受けて、輝いてください。そのことがクリスマスの意味なのです。