2020年3月15日 塩山宗満
ルカによる福音書 10章38-42節 (新約127ページ)
私たちが世の中・社会で生きていくためには様々なことをしていかなければならないし、それにたくさんのエネルギーが必要なことはイエス様も良く知っておられました。そこで、イエス様はマルタが心を乱していることをとても心配されました。マルタよ、あなたが一生懸命もてなしをしようとしていることは尊いことなのだよ、と声をかけられます。マルタは十字架を前にしたイエス様のこの時のお心を察することなく、もてなそうとして大忙しで、心乱していたのです。イエス様は、マルタのそのような様子を心配して、み言葉に聞き入ることを第一にしなさい、と言われているのです。この一連の出来事の中で、一番祝福を受けたのもマルタではないかと思うのです。イエス様のために働いて、イエス様に直接文句を言って、イエス様から親しく言葉をかけていただいて自分の生き方の問題点を知らされ、方向転換をすることが出来る、そのような祝福を戴いたのですが、それはマルタがイエス様を心から愛していたからイエス様が答えてくださったのです。
翻って、私たちをみてみると、私たちも世の様々な事柄や生活の諸々に目を奪われてしまい、忙しい忙しいと言ってしまい、きちんと目を止めるべきことに目を止めず、聞き入るべきことに耳を傾けない、そんな人生を送ってしまっているのです。
わたしたちもやりたいこと、やるべき事をたくさん持っていますが、そんな私たちに、新型コロナウィルスの騒ぎが収まらない今の状況では外へ出て行くのではなく、心を静めみ言葉に聞き入り、しっかり神の御心を伺うときなのではないでしょうか。