2021年3月14日 藤井秀一
使徒言行録 8章1-5節(新約 227ページ)
7日までの緊急事態宣言が再延長されることになりました。花小金井教会では、去年の春にライブ配信の環境を整えてから、会堂に集まる人とライブ配信で礼拝する人が、だいたい半々です。会堂に集う人は収容人数の半数以下なので、宣言下でもそのままの形で礼拝を続けています。ネット環境のない人には、説教原稿や礼拝CDを届けます。また夜9時にそれぞれの場所で、互いのために祈る時間をもっています。教会に集えなくなった分、むしろお互いのコミュニケーションを取るアイデアが沢山生まれました。礼拝が配信されることになり、日曜日に仕事がある方。体調不良で休まれた方。教会の礼拝から遠ざかっていた方が、後日録画を通し、同じ礼拝に繋がるようになりました。このコロナによる苦難は、わたしたちの物理的な距離を遠ざけましたが、むしろ心理的、霊的な距離を近くしてくれました。
コロナによって散らされて、むしろ福音が届くことになった現場もあります。たとえば配信による礼拝を、今まで会堂に来たことのないご家族と共にご覧になっている方がおられます。毎週ユーチューブにアップロードされた礼拝の様子を、毎週沢山の方が観ています。
聖霊の風は、内向きになりがちなわたしたちの心を外に向けさせてくれます。初代教会に起こった大迫害で、散らされた人々は、それまで行こうともしなかったサマリアの町に福音をつたえたのです。現代の教会もこのコロナによって散らされたゆえに、むしろ福音が伝わった現場もあるはずです。このコロナ渦においても、何も変わることなく聖霊はわたしたちを導き、地の果てに至るまで、キリストの証人としておられるのです。