2021年7月18日 塩山宗満
ルカによる福音書 20章20-26節 (新約 149ページ)
「彼らが「皇帝のものです」と言うと、イエスは言われた。「それならば、皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」(20:24b-25)」
「あなたが皇帝の顔が刻まれている銀貨を受け入れてそれを使っているのなら、あなたは皇帝の税金を集める権利も認めざるを得ないでしょう。けれども、皇帝の権威が及ばないところ、神の権威があるところでは神にお返しするのだ。神に立ち返りなさい。」と主イエスは言っておられます。
主イエスは、この世に存在するすべては、神の支配のもとにあり、神はこの世の権力の上に立つ方であることを示されました。国家はイエス・キリストを主と信じない人たちも含んでいますが、上に立つ、時の政府は神によって立てられ、すべての人が人間らしく生きるための社会環境を整えることをまかされています。ただし、政府や権力がその枠を越えて、良心の部分にまで踏み込んでくるとそれは間違いです。そのような動きがあったらしっかり目を開いて確かめ、それに対してNOと言わなければなりません。
今ある権威が神によって立てられているのなら、定められた義務を果たすことは必要です。そして、神のものとして生きる私たちは、この世の権威に従いつつも、キリスト者も他の人達も同じ一市民として国や地方の政治を見守るのは当然やるべき事です。国家が正しい国家になるように見守り、場合によっては国の政治に対して批判的、抵抗的になることも当然ありえます。私たちも主に願って、「神のものは神に返す」ことができるよう、そのように見極める目を、良心をもつことができるように祈りましょう。