2022年4月10日 塩山宗満
マタイによる福音書 27章45-54節 (新約 58ページ)
十字架上で「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」と叫ばれたイエス様の言葉をその場で理解できた人はいませんでした。イエス様は、その後もう一度「大声で叫び」息を引き取られました。ルカはそれを「父よ、わたしの霊を御手にゆだねます」と叫んで息絶えたと記していますし、ヨハネは「成し遂げられた」と記しています。
イエス様は人として生まれ、神の子としてこの世に送られてきたのですが、今日の聖書では人として死んで、葬られたことがはっきり記されています。イエス様がされたこと、語られたことには神の子としても生き方がちりばめられていますが、それでも十字架の上で息を引き取り、死んでいかれました。「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか」と叫んで死んで行かれたイエス様は、わたしたちの罪を負って行かれたのです。そして、それゆえに「神は、イエス様を見捨てられなかったし、わたしたちも見捨てられない」ことを今日の聖書は語っています。わたしたちも死に臨む時苦しんで叫ぶかもしれません。人生において、たとえ痛みや苦しみの中にあっても、この主イエスの言葉を覚えつつ神を信頼して毎日を過ごしていきたいのです。イエス様はご自分の生涯を通してわたしたちと神との間をつないでくださいました。わたしはこのイエス様を信じて、従っていきたいと心から願います。来週はイースター、復活祭礼拝です。みんなで主イエスの復活と、主イエスの信仰に導かれた一人の壮年の方のバプテスマをお祝いしましょう。ご一緒に与えられた人生をキリスト者として歩んでいこうではありませんか。